2018年からFIREを意識し始め、約5年が経過しました。
その間、過度に節約してみたり、色々な投資商品に手を出してみたり、労働に絶望したり、、、
道中で家族が3人増えるなど、様々な経験をする中で感じたこと、考えたことを記事にまとめます。
FIREは現状を変えるための一手段
私の場合、FIREを目指す原動力は会社脱出と競争しなくて良い生活への憧れです。
FIREは今後働く必要がなくなる、という点で特異的ではありますが、広い視野で見れば会社脱出の手段は他にもあります。
例えば、私は育児休業で長期的に働かない状態になったことがあります。
これはもちろん会社脱出の手段として休業したわけではないのですが、実質一時的な会社脱出です。
休業中は仕事のことを考えなくて良いですし、競争もありません。
仕事以外に専念すること(育児)があり、仕事のことなんて考えてる暇もありませんでした。
一時的な会社脱出では再び働く必要がありますが、それでも、視野を広げ考え方を柔軟にするには十分な体験となりました。
何年も何十年も会社員を続けて苦労を重ねなくても、一時的に離脱することならできると思えてきますし、働いているときとは比べ物にならないくらい自分を客観視することができます。
ストレスのないクリアな頭で考えると、働くこと自体はそんなに悪いものではないなと思ったり、自分の好きこと、好きだったことを思い出すきっかけにもなります。
すると、現状を変える手段はFIRE以外にも色々あると思えてくるのです。
仮にFIREが遠のいたとしても、トータルで見て幸福な人生することは難しくないようです。
育児休業はその間の休業給付が確定されてますし、職場に戻れる点で安定した状態ではあります。
しかし、一度収入が減る経験を自らすることで、「案外どうにでもなるな」と考えられるようになりました。
別に、一直線でFIREを目指すのでなければ、寄り道してしまってもいいのです。
お金が増えないこと、減ることを過度に恐ると、FIREしか選択肢がないように思えてきますが、そんなことはありません。
一度会社から離脱することで、「FIREは会社脱出における究極の選択ではあるが、唯一の方法ではない」とフラットに考えられるようになりました。
自分の考えは一年で結構変わる
このように、様々な経験を積むことで、目標設定当初と考え方が変わることは十分あり得ます。
仕事が嫌いだと思ってた人が転職により適職に就け、仕事の捉え方が変わったり、逆に仕事人間だった人があるたきふと我に返る、みたいな話はよく聞きます。
ですので、「今の思考のまま自分は変わらない」と考えない方が良いと感じました。
自分を限定してしまうと、自ら視野を狭めてしまいます。
同じことをしていても、何らかの経験によって捉え方や解像度が変わることがあります。
その前提でFIREを目指し、自分の状態を監視する余裕を持ってFIRE願望と向き合うのが、ちょうど良い温度感なのかなと思いました。
行き着くところはお金と時間の使い方
FIREした後どうするの問題についてです。
多くの人にとって、FIREするまでは「いかに資産を増やすか」という点に強い関心がいくようですが、FIREに近づくにつれ関心の輪から少しずつ外れていくことになる、と想像します。
最終的に行き着く関心ごとは「増やしたお金と有り余る時間をどのように使うか」なのかなと。
普通の人は収入の範囲内で「楽しさ」を作り出すお金や時間の使い方をします。
しかし、FIREを目指すような人は貯蓄率の大切さをよく理解しています。
お金の使い方を甘く考えていると「貯蓄率が下がる=FIREまでの期間が伸びる」と考えがちなので、安易なお金の使い方はしません。
これがFIRE願望の良くないところです。
蓄財に悪影響な選択を積極的に避けてしまい、「楽しさ」を作り出す経験、人間として幅を広げるような何かを遠ざけることに繋がっていきます。
FIREを目指しているうちは蓄財が「楽しさ」の一つになり得ますが、FIREを達成してしまったら楽しさは何で作り出すのでしょう。
仮にFIREが遠ざかったたしても、「楽しさ」を作り出すお金と時間の使い方を普段からしていないと、楽しさを作り出す能力やセンスみたいなものが、加齢と共に衰えていくと考えます。
実際、大学生のようなお金と時間の使い方は大学生にしかできません。
結論、FIREを目指すことをライフワークにしてはいけないのだと思います。
FIREを目指すにしても、普段から強く意識するべきではないのです。
(このように考えるようになったのは私自身の経験と下記書籍から影響を受けたものです。参考までに。)
まとめ
ここで書いたことも数年後にはまた考えが変わってるかもしれません。
でも、それでいいのです。
過去の考えに捉われず、柔軟に思考を変えられる方が幸せな生き方ができると思います。
以上、終わりです。
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