投資をする上で避けて通れないのが株価暴落です。
そのことを頭では理解したつもりでも、実際に経験してみると冷静に行動できないものです。
「暴落は必ず来る」と言われても、実際にそのとき…
- どのような心理状態になるか
- どのような行動に出てしまうか
は暴落を経験しことがある本人にしかわからないものです。
私自身、コロナショックを経験するまで、

とりあえず、暴落時用の資金を残しておいて、底値になったら買えばいいんでしょ?
くらいにしか考えていませんでした。
しかし、実際に暴落を経験してみると、相場や周りの投資家に翻弄される結果となってしまいました。
本記事は、株価暴落に関する失敗談について記載します。
コロナショック

2020年3月9日(月)、ダウ平均株価は一時2000ドル超の下落、日経平均株価も前週末比1000円超の下落、一気に円高が進みました。
その後、株価は日々大きく上昇と下落を繰り返し、まるでジェットコースターのような相場となりました。(3月13日現在)

日経平均株価では、直近の高値2万4000円から1万7000円代まで下落しました。(3月13日現在)
失敗談


暴落前までの投資手法はこんな感じです
- つみたてNISAと特定口座で10万〜15万円/月、米国株式インデックスに投資
- 余剰資金で日本の高配当株、米国株ETFに投資
- キャッシュポジション約60%
基本的にはドルコスト平均法によるインデックス投資がメインですが、生活防衛資金を除いた余剰金から高配当株投資も行なっていました。
今回の暴落時には、以前から余剰資金で購入していたSPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)をメインに追加投資を行なっていました。
S&P 500の構成銘柄のなかで、配当利回り上位80銘柄を集めたETFで、高いトータルリターンが期待できると思い、定期的に購入していました。
そんな中、今回のコロナショックで「失敗した!」と感じた点は…
- 底値は近いという思い込み
- 暴落時は冷静さを欠いた行動に出てしまう
- キャッシュポジションが高いと機会損失になるという勘違い
底値は近いという思い込み

これだけ下げたら底値だろう
と何の根拠もない考えに囚われてしまいました。
「得をしたい、チャンスを逃したくない」という思いから、後になって見たら暴落の序章に過ぎない相場で購入してしまいました。

「底値が近いのでは?」と感じた理由はお恥ずかしい話、「周りの反応」です。

SPYDを○○株購入!安い!

サーキットブレイカーなんて歴史的瞬間だ!
などと、Twitterのお祭り騒ぎを見ていると、

これは買わないと損だ
と感じ、焦って購入してしまいました。
結果的に見ると、周囲の声に惑わされず静観しているのが正解でした。
しかし、暴落を経験したことが無い身からすると、正しい判断はすることは不可能に近いのでは無いかと思います。
暴落時は冷静さを欠いた行動に出てしまう
暴落時は冷静さが重要です。
冷静さが無いと、時にリスクを取り過ぎた投資をしてしまいます。
この時の私は非常に興奮状態で、冷静ではありませんでした。
周りの多くが追加投資をする中、「何もせず見ているだけ」ということができませんでした。
さらに言うと、周りのベテラン投資家さんの投資額が大き過ぎて、

余剰資金をここで全て使ってしまっても安いもんだ
などと考えてしまいます。
明らかにリスクを取り過ぎた投資であり、冷静ではありませんでした。
妻からの一言がなければ、ここで余剰金の全てを投資に回していた可能性があります。
キャッシュポジションが高いと機会損失になるという勘違い
2019年は上昇相場であり、何を購入してもプラスに転じる状態でした。
そんな中、現金を持ち過ぎているより、投資に回した方が機会損失を防げるだろうと考え始めました。
最初は月8万円程度の積立額でしたが、徐々に額が増え、多い時では月15万円積み立てていました。
結果論ではありますが、2019年は行き過ぎた上昇相場であり、積立額を増やすより、キャッシュポジションを高めていくのが正解であったように思います。
株式市場の暴落の歴史を見てみると、おおむね10年周期で暴落しています。
株式投資をしている以上、暴落は必ず経験すると言う意識が弱く、いつか来る暴落への準備が不足していたことは否めませんでした。
暴落時の心理状態と行動〜まとめ〜

- 底値は近いという思い込み
- 暴落時は冷静さを欠いた行動に出てしまう
- キャッシュポジションが高いと機会損失になるという勘違い
どれも「暴落したら買おう」と、暴落に対して曖昧な準備しかできていなかったことが失敗の原因のように思います。
3月13日現在、下落相場は依然続いております。
暴落に対する準備については、暴落が落ち着いてから改めて記事にしたいと思います。
いずれまた訪れる暴落に対して、適切に対応できるよう、今のうちから対策を考えておきましょう!