そんな方向けの記事です。
Twitterをやっていると、FIREに関して下記のようなツイートを見かけることがあります。
「FIREを知ったのが今でよかった。若い頃に知っていたらつまらない人生になっていたかもしれない。」
おそらく40〜50代くらいの方のツイートです。一人だけでなく、複数人見かけたので、同じような考えを持つ人はそれなりの人数いらっしゃるのではないかと推測します。
20代で、それも新入社員時代からFIREを目指している私にとっては興味深いツイートでした。
果たして、FIREを知ってしまった我々若い世代は、今後「つまらない人生」≒「不幸」になってしまうのでしょうか。
この辺り、ちょっと考えてみたくなりました。
本記事では
「FIRE」という生き方を知ってしまった現代の若者は、不幸なのかどうか
について考えてみたいと思います。
「不幸かどうか」を判断するのは誰か

「FIREを知ってしまった若者は不幸かどうか」を考えるためには、まずその判断を誰がするかを明確にする必要があるでしょう。
誰がどの視点から見るかによって、不幸かどうかの基準が異なるからです。
冒頭のツイート「若い頃に知っていたら、つまらない人生になっていたかも」について考えてみると、一見、過去の自分が「FIREを目指した場合」の話をしているように見えます。
しかし、このツイートの背景には「FIREを目指す現代の若者の行動を見たこと」があると思えてなりません。
FIREを知った若者の行動に自分自身を投影し、「自分だったらそんな生き方嫌だなぁ」と考えていると想像します。
若い頃にFIREを目指していた場合、倹約投資により今までお金を使って得られていた経験の一部が失ってしまう(と思われる)ため、それは耐え難いと感じてのことでしょう。
そのように考えると、「FIREを知ってしまった現代の若者は不幸だ」という意見を内包しているとも取れます。
仮にそのような意見だとしても、FIREを知った若者が「不幸かどうか」を判断していることには繋がりません。
なぜなら、「不幸かどうか」は非常に内面的な話であり、外からでは計り知ることができないからです。
「不幸かどうか」は「若い頃にFIRE知ったその人自身」にしか、判断することはできません。
本人にしかわからないことなので、それ以外は全て「想像」から生まれた「意見」でしかないのです。
私が若者の立場から「FIREを知った若者は不幸だ(or 不幸ではない)」と述べることはできますが、これも単なる意見であり、判断できているわけではありません。
したがって、本記事では「不幸かどうかは本人次第」というつまらない考察が結論となります。
「不幸かどうか」を判断できるのは自分自身のみ
「不幸かどうか」判断できるのは、いつの時点か

「判断できるのは自分自身のみ」と述べましたが、判断できるのはどのタイミングなのでしょうか。
「FIREを知った瞬間」にはもちろん判断できません。
- FIREを目指した場合の未来
- FIREを目指さなかった場合の未来
この二つを計算し、自分の人生によりプラスになる選択肢を選べるため、「知った瞬間」に不幸にはなり得ません。
問題はこの後です。
- FIREを目指した場合の未来の方がプラス
という計算結果が出たとき、「FIREを知らなかった自分」とは違った行動を取るようになるはずです。
そして行動を変えてから数年〜数十年後に、今まで自分が歩んできた道のりを振り返ってやっと、「不幸かどうか」を判断できるのです。
どのような場合「不幸」という判断になるか

一言で言えば、「計算が甘かったと気付いた場合」でしょう。
「FIREを目指した場合の未来の方がプラスになる」という計算を過去にしたのなら、未来で幸せになるのは当然の結果になるはずです。
計算結果と異なる未来になってしまうのであれば、過去の自分の考えが浅かったということになります。
FIREを目指すのであれば、FIRE後についてだけではなく、FIREに向かう道中も計算に入れなくては、予想した未来は訪れません。
短期間で達成できる目標ならその必要はありませんが、FIREは長い時間をかけてやっと達成できるかどうかの目標のはずです。
「計算が甘かった」と気付いたときにはもう手遅れになっている場合も十分あり得ます。
このように、熟考に熟考を重ね、悪い意味での想定外を減らすことが大切だと私は考えています。
FIREという生き方の良い面ばかりがネット上で散見されますが、何事も、良い面と悪い面は表裏一体です。
悪い面まで熟考した結果でなければ、計算結果と実際とで大きく差が出てしまう可能性があります。
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まとめ
- 「不幸かどうか」を判断できるのは自分のみ
- 判断できるのは数年〜数十年後
- FIREに向かう道中も含め最悪を想定した計算が必要
FIREについて書いてきましたが、上記まとめについては人生設計全般に言えることだと思います。
「最悪、〇〇になるかもしれないけど、それでもやろう」
と判断した場合は、自分の決断に責任を持てます。
逆に、安易で楽観的な決断では、後悔を生む結果に繋がるかもしれません。
FIREがブームになっている昨今、他人からのインプットに頼るのではなく、自分自身との対話を絶えず繰り返し、自分の決断に責任を持てるようにすることが大切かと思います。
以上、終わりです。
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コメント
一番いいのは、資産運用だけを若いときに知り、その後を仕事に打ち込み、情熱を失ったり幻想がくずれた時点でFIREを知るというのがベストだと思う。