FIREは弱者における一つの「生存戦略」だと思う

FIRE
自分が定年まで働いてる未来を想像できない

そんな方向けの記事です。

  

突然ですが、あなたは何歳まで働くことができると考えていますか?

 

現在、定年は65歳で、企業によっては70歳まで働くことができます。

サラリーマンであれば、「65歳(70歳)まで働けるよ」と答える方が多いでしょうか?

 

私自身は「働けるのは40代が限界だろう」と考えています。

「定年まで(連続して)働き続けるほどの体力と精神力を持ち合わせていない」と自己分析しているためです。

私がFIREを目指している理由の1つがこれで、定年まで働く前提で生きていると、いつか生活が破綻してしまうことが予想されます。

そのため、定年まで働かなくてはならない事態は何らかの方法で回避する必要があるのです。

 

そのように考えると、定年まで働けない人にとってのFIREは「自分らしく自由に生きるライフスタイル」と言うより、生存戦略の一つのように思えてきます。

 

 

本記事では、定年まで働けそうにない弱者目線で

生存戦略としてのFIRE

について考えてみようと思います。

 

労働に対する強度は生まれながらに異なる

勉強が得意な人、苦手な人。

運動が得意な人、苦手な人。

あらゆることにおいて、人にはそれぞれ得意・不得意があります。

努力でどうにかなる部分はありますが、どうにもならない部分もあるのです。

 

これは労働においても例外ではないと考えます。

日々の労働が苦でない人もいれば、辛くてたまらない人ももちろんいるでしょう。

 

辛くてたまらない理由はケースバイケースだと思いますが、「本人の努力不足」だけでは片付けられない、と私は考えています。

 

  1. 感受性が強く、疲れやすい
  2. 体が弱い
  3. セロトニンが遺伝的に不足しやすい

 

など、「生得的な理由」で人より労働が辛い人もいるはずです。

そんな人が騙し騙し労働を続けていれば、うつ病になったり、酷い場合は自殺にまで追い込まれる可能性だってあります。

 

橘玲著の「無理ゲー社会」では、努力できるかどうかは半分遺伝で決まると説明されていますし、宮口幸治著の「どうしても頑張れない人たち」では、世の中には一定数どうしても頑張れない人がいることと、その理由が説明されています。

 

このように、労働に対する強度は人によって異なり、努力だけでは解決できないケースも中にはあると思われます。

 

 

 

定年まで働ける人は、明らかな「強者」

そのように考えると、定年までイキイキと働けてしまう人は、明らかな「強者」と言えます。

労働に対する強度があるだけでなく、生物的な強さ全般を感じざるを得ません。

 

このような「強者」と比較すると、定年まで働けないような、労働に対する強度がない人は相対的に「弱者」ということになります。

世の中の大多数は「騙し騙し定年まで働くことになる」と想像しますが、結果的に定年まで働けるのであれば、少なくとも「弱者」ではありません。

(ここで言う「弱者」とは、資産や能力、立場による分類ではなく、単純に「定年まで働けるかどうか」での分類です。仮に医者で年収2000万円だとしても、定年まで働けないようであれば、本記事においては「弱者」と表現します。)

 

世の中を見ていると、「強者」であることが前提のライフスタイルが大多数派を占めているように観察されます。

 

  1. 35年の住宅ローン
  2. 普通に結婚して、普通に子育てすること
  3. 経済的に豊かな老後

 

普通の人が普通にやっているようなことは、仕事を早々と辞めてしまうような人向けには設計されていません。

「強者」と同じような生き方をしていては、定年まで働けるという前提のない「弱者」は生き延びることができないのです。

 

「時間をかけてFIRE」は現実的な生存戦略

そんな「弱者」にとって、早期退職をして自由を謳歌できるFIREは魅力的なライフスタイルに見えるはずです。

 

定年まで働けないのではれば、「働かなくても済むくらい蓄財すればいい」という考えは誰でも思いつきはしますが、これまでであれば夢物語に終わっていたことでしょう。

具体的な筋道が見えないため、「自分には無理だ」と諦めてしまうのが普通だと想像します。

 

しかし、FIREに関する情報が広まり、具体的なノウハウや体験談が入手可能となった昨今では、「働かなくて済むくらい蓄財」が少しずつ現実味を帯びてきたように思えます。

 

独身か既婚か、子供はいるかいないかでFIREの難易度は大きく異なりますが、どんな家族構成であってもやりようはあります。

ただし、前述の通り、普通の人がやっていることと同じことをしていては、FIREなんて到底できません。

「普通の人がしている何か」を捨てる覚悟がなければ、自由は手に入らないのです。

 

何かを捨てつつ、ある程度の時間をかける計画であれば、「弱者」にとってFIREは現実的な生存戦略となりえます。

30歳の人が5年後にFIREする計画より、30歳の人が15年後にFIREする計画の方が現実的なのは言うまでもないでしょう。

 

「弱者」にとって長期間働いて蓄財を進めるのは苦しい事かもしれませんが、定年まで働き続けるよりかは遥かにマシなはずです。

 

以前、時間をかけてFIREを目指すことを「計画的苦行」と表現しているのを見かけましたが、まさにその通りだと思います。

労働が苦行である前提であれば、FIREを目指すこともやはり苦行です。

しかし、仮に「計画的苦行」だとしても、定年まで続くいつ力尽きるかわからない苦行をするより、幾分か前向きな苦行と言えます。

 

まとめ

  1. 定年まで働けない人(弱者)は一定数いる
  2. 定年まで働ける人は「強者
  3. FIREは「現実的な生存戦略」になり得る

 

「FIREしても暇だろう」「FIREして何するの?」といった意見をTwitterで見かけることがありますが、これは「強者の意見」だと思われます。

「強者」は定年まで働くことを前提に生きており、それが当たり前だと考えているため、「弱者」の限界や価値観が理解できないし、したくもないのだと想像します。

 

「弱者」にとっては、限界が来る前に「スローな生き方にシフトすること」が最優先であり、「FIRE後何をするか」は二の次です。

 

外野の声に心を乱されることなく、自分の人生を生きていきましょう。

 

 

以上、終わりです。

 

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コメント

  1. アバター deds より:

    何千万円もためれる人を弱者といっていいのかどうかは微妙だけどな
    セミリタイア後ははっきりいって最強者だしな。

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