と考えている方向けの記事です。
私は日々FIREについてあれこれ考えていますが、半分くらいはFIREのマイナス面についてです。
- FIREが自分や家族に悪影響を与えるとしたら、それは何か
- FIRE後、自分のQOLを下げてしまうことがあるとするなら、それは何か
- それらはどのようにしたら解決できそうか
こんな具合です。
FIREという選択で、人生の全てがプラスになる訳ではありません。物事には必ずマイナス面もあります。
FIRE前からマイナス面を想定しておけば、今のうちから対処することも可能です。
そのため、私は「敢えて悲観的なシミュレーションをすることで、FIRE後の想定外を減らすことができる」と考えています。
FIREへの想いには「願望」が込められている

Twitterを見ていると、上記のような想いでFIREを目指している方が多いように感じます。
経済的自由を達成して早期退職をすれば、当然労働から解放されますし、今より自由に生きられるかもしれません。
しかし、FIRE後の生活を過大評価しているのだとしたら、それはちょっと危険なんじゃないかなと思うのです。
私自身がそうですが、労働に縛られた現状と比較すると、FIREは夢のようなライフスタイルのように思えてきます。毎朝早く起きる必要もなく、一日中何をしてもいい状態なら、きっと今よりも豊かな人生になるはずです。
しかし、このような想いは未来を正確に予測しているのではなく、大なり小なりFIREに「願望」を込めている状態であると思っています。
「FIRE後はきっと今より豊かになるはずだ」という願望、先入観、バイアスがあると、自分にとってのFIREを正しく評価できなくなってしまいます。
「願望」と「予測」は分けて考える

「願望は悪だ」なんて言うつもりは全くありません。
しかし、FIRE後の生活を考える際に「願望」を込めてしまうと、未来の予測としては精度が低くなってしまいます。
FIREのマイナス面を考えず、自分の都合の良いように解釈してしまうと、FIREしても「思っていたのと違った、、、」なんてことになりかねません。
- 自由に生きたい!
- 労働を辞めたい!
- FIREすれば豊かな人生になるはず!
このような「願望」は一度忘れて、「FIREしたら自分の生活はどのようになるか」を冷静に判断する必要があると思うのです。
- FIRE後は今より豊かになるに違いない
- 感情あり
- FIRE後に起こりうる現実的なパターンを想定
- 感情なし
このように、「願望」と「予測」を分けて考えることで、FIREをより正しく評価することができます。
(ちなみに、FIRE後の生活を予測する手段の一つとして、擬似FIREがオススメです)
悲観的なシミュレーションがFIREの満足度を上げる

FIREに「願望」を込めている状態は、FIREを「楽観的にシミュレーションしている」とも言えます。
「FIREすれば人生豊かになるだろう(なって欲しい)」のような願望はシミュレーションの幅が狭く、「想定外」が起きやすい状態と言えます。
FIREのマイナス面も冷静に考えること、つまり悲観的なシミュレーションをすることで「想定外」を減らすことができます。
マイナス面の「想定外」が少ない状態こそ理想的であり、満足度の高いFIREになるのではないでしょうか。
「悲観的なシミュレーション」といってもネガティブに考えることではありません。ネガティブは感情的なので、「予測」より「願望」に近いものがあります。
感情の部分は一旦忘れて、冷静に考えることが大切です。
まとめ
- FIREへの想いは「願望」が込められている
- 「願望」は「予測」の精度を下げる
- FIREのシミュレーションは悲観的なくらいでちょうど良い
「楽観的なシミュレーション」の方が楽しさはあるのですが、大切なことは望んでいる未来を手に入れることです。
「悲観的なシミュレーション」を取り入れ事前に対処をした方が、望んでいる未来を手に入れられる確率は上がるかと思います。
少々面倒ではありますが、「悲観的なシミュレーション」を取り入れてみてはいかがでしょう。
本記事はセミリタイアの大先輩(と私が思っている)森博嗣氏の著書「悲観する力」から着想を得ています。FIREのことは一切書かれておりませんが、興味がある方は是非読んでみてください。
以上、終わりです。
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