「資産形成さえすれば幸せなFIRE生活を送れる」
と考えている方向けの記事です。
「FIREできるかどうか」の条件は
- 資産
- 支出
- キャッシュフロー
など、お金に関する条件で決まると思います。
一方、「幸せなFIRE生活を送れるかどうか」に関してはお金だけで決まらないと思われます。
お金持ちでも不幸せな人もいれば、少ないお金で幸せに暮らしている人もいることから、おそらくこれは正しいでしょう。
では、「幸せなFIRE生活を送れるかどうか」の条件とは一体何なのでしょうか?
本記事では
「幸せなFIRE生活を送れるかどうか」
の条件について考察しつつ
「資産形成と並行してすべきFIREの準備」
について解説します。
お金があるだけでは自由(幸せ)にはなれない

「FIREするにはお金が必要であり、お金があれば自由(幸せ)になる」と考えているFIREの民は多いと想像しますが、これは「FIREを過信している状態」であると私は考えています。
下記の記事でも述べましたが、「FIRE=即自由」ではなく、「FIRE=自由に生きるための土台」であり、「土台の上に何を載せるかで自由に生きられるかどうかが決まる」と考えています。
「FIRE後に何をするか」が自由に生きる上で重要であり、テレビを毎日何時間も怠惰に見て過ごすFIRE生活であれば、それは自由と呼べないのです。
「やりたいことを思い通りにやれている状態」
これが自由の本質であると私は考えています。
「幸せなFIRE生活を送れるかどうか」の条件

前置きが長くなりました。
つまり、私の考えでは「幸せなFIRE生活を送れるかどうか」は「FIRE後にやりたいことを思い通りにやれるかどうか」に換言できます。
「お金と時間があれば、何でも思い通りにやれるだろう」と思われるかもしれませんが、私はそうは考えません。
やりたいことをやるためには、やりたいことを知っている必要があるのですが、これが案外難しいのです。
自分は何に興味があり、何をすれば楽しい時間が過ごせ、何が毎日を彩ってくれるか、これらは実際に行動し経験しなければわかりません。
イメージだけで「〇〇したい」、と思うだけでは不十分なのです。
現代人の多くは、仕事や家事、育児に追われ、忙しい日々を過ごしていることと想像します。
そのような状況で、「やりたいことをやっている」と言える人がどれだけいるでしょうか?
おそらく、そう多くはないはずです。
「やりたいこと」をやれていない状態でFIREしても、「急に増えた自由時間に順応できない」と私は考えます。
定年退職後にやりたいことがない、居場所がない、生きがいがないような人はまさにこの状態です。
極端な例ではありますが、興味関心を持って「やりたいこと」を育てていないと、自由な時間が増えてもかえって不幸になりかねません。
資産形成と同時並行で行うべきFIREの準備

だからこそ、忙しくても「やりたいこと」を普段からやっている必要があるのです。
スマホを弄っている時間を減らして、5分でも10分でも「やりたいこと」をやるんです。
「やりたいこと」をやっていると、他のことにも興味が湧き、他の楽しそうなことへの感度も高まる。そして、新たな行動に移す。
このような状態が「やりたいことを思い通りにやれている状態」であり、私の考える「自由な状態」に近付きます。
「やりたいこと」はFIRE後にやるのでは既に遅く、FIRE前の資産形成と同時並行で行うべきなのです。
これが本記事の主張であり、結論です。
よくある「FIREを目指す理由」について

蛇足ですが、本記事の結論をもとに、よくある「FIREを目指す理由」について思うことを書き記します。
① やりたくないことをやらないで済むため
「やりたくないことをやらなくてはならない」は不自由な状態です。
ストレスの原因になるし、貴重な時間が奪われ、自由な時間を圧迫します。
しかし、最終的には「FIRE後には何がやりたいの?」というところに行き着きます。
やりたくないことをやらなくて済んだとき、勝ち取った時間を何に使うのか。
FIREすることで選択肢は増えますが、増えた選択肢から自分が満足できるものを選び取れなくては、選択肢の多さにさほど意味はないと考えます。
また、自分が満足できるものに対する感度を高めておかないと、いざFIREした時に、増えた選択肢に気付けないのでは?と想像します。
つまり、FIREを目指す理由がなんであれ「やりたいことを今既に始めている必要がある」と私は考えています。
② 〇〇したいからFIREしたい
やりたいことがあると言うのに、何故か始めていない人が観察されます。
これは非常に不思議です。
やりたいことがあるのに、何故今やらないの?何故FIRE後まで待つ必要があるの?と疑問が湧き上がります。
「やりたいこと」の旬は「今」であり、鉄は熱いうちに打てが基本です。
おそらく、やりたいことがあると言うのに始めてすらいない人は、願望が明確になっていない、もしくは本当はそんなにやりたいことではないのではないかと想像します。
まとめ
-
FIREの準備は資産形成だけでは不十分
-
「やりたいこと」の旬は常に「今」
-
「やりたいこと」をすでに始めていること、が幸せなFIRE生活の条件
「やりたいことをやっているかどうか」は「今を楽しんでいるかどうか」と同義です。
未来は「今」を積み重ねた先にあります。
今を我慢して過ごすより、今を楽しむことで未来が明るくなり、FIRE後の生活も充実すると思うのですが、いかがでしょう。
以上、終わりです。
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