そんな方向けの記事です。
「FIREは目的ではなく手段」
「FIRE後に何をするかが重要」
あなたはこんな意見を見かけたことはないでしょうか。
実は私自身これと同じ考えを持っており、FIREしたとしても毎日退屈だとしたら、これはこれで不幸だと感じます。
しかし、「FIRE後にしたいことが明確でないといけない」とは全く思いません。
なぜなら、私がFIREに求めているものはそんな具体的な行動目標ではないからです。
真に求めているのは、もっと抽象的な「状態」、「好きなことを好きなようにできる状態」だと考えています。
本記事では「FIRE後に何をするのか」という質問に対して、私だったら
「わかりません」と答える理由
を書いていこうと思います。
【理由①】明確に答えられない

FIRE後に起きる一番大きな変化は何か。
それは、自由な時間が増えることです。
仮に、現在1日8時間・週5日働いているとすると、月単位では160時間、年では1920時間働くことになります。
FIREすることによって、自由な時間が年間1920時間増えるわけです。
さて、ここで「FIRE後に何をするのか」という質問に話を戻しましょう。
上記理由から、この質問は「自由になった1920時間/年で何をするか」という意味と同義と考えられます。
飛躍すると、「1920時間/年を捻出しないとできないことは何か」を問われているとも解釈できます。
これは私の場合の話ですが、1920時間/年を捻出しないとできないことなんて、今のところ存在しません。
「もっと時間があったらやりたいこと」なんていくらでもありますが、どれも日常で時間を作れば、大なり小なり実現できることばかりです。
また、「現在やりたいこと」も数多くありますが、それを簡単に説明することができません。
あれもやりたい、これもやりたい、できればあれも、といった非常に混沌とした状態だからです。
仕事では優先順位を付けてタスクをこなしていくのが普通ですが、「やりたいこと」では事情が異なります。
仕事と違って、やらなくても問題ないし、いつまでもやっていていいものが「やりたいこと」です。
「やりたいこと」は本来「優先順位を明確に付けて順に消化していくものではない」と私は考えています。
もちろん、忙しい日々の中では優先順位を付けてやらざるを得ませんが、時間的拘束がなくなったときはこの限りではありません。
したがって、1920時間/年の自由な時間ができたとして、「FIRE後は〇〇をする」のように明確に答えられる性質のものではないと考えています。
上記理由から「FIRE後は何をするのか」と質問されても、「わかりません」としか答えようがないのです。
【理由②】「今やりたいこと」≠「FIRE後にやりたいこと」

- 「今」やりたいこと
- 「FIRE後に」やりたいこと
これらはイコールとは限りません。
何故なら、私の中では「今、やっていること」もしくは「少し先の未来でやる予定のこと」が「やりたいこと」の定義だからです。
「今」と「FIRE後」では時間軸が異なるため、「やりたいこと」を考えている主体が異なります。
「FIRE後にやりたいこと」を考えられるのは「FIRE後の自分」であって、「今の自分」ではありません。
「今の自分」≠「FIRE後の自分」なのです。
Twitterを見ていると、「FIRE後〇〇したい」という願望を目にすることがあります。
おそらく、これは「今、〇〇したい」と同義です。
時間的な理由、金銭的な理由、様々な理由から、「〇〇したい」という願望の優先順位が高くない状態であると想像します。
つまり、「FIRE後〇〇したい」という想いは、「様々な制限要因を取り除けるのであれば、今すぐしたい」という意味なのです。
未来の願望を予想したものではありません。
そう考えてみると、「FIRE後に何をするのか」は、ある意味現在の願望を質問されているとも思えます。
「FIREした時点でのあなたは、何を望んでいると想像しますか?」と聞いているようには思えないですから。
「あなたは今何をしたいですか?」と意味的には大して変わらないのかもしれません。
「今何をしたいか」なら答えることはできますが、非常に頭の悪い答え方になってしまいます。
何かを実現するために優先的にFIREを目指しているのであれば、現在の願望の第1位は「FIREすること」となってしまい、「FIRE後はFIREしたいです」という答え方になってしまいます。
こんな答えを聞きたいわけではないでしょう。
FIRE時点での願望を聞かれているのであれば、「今の自分」≠「FIRE後の自分」であるため、「わかりません」という答え方になります。
未来の自分が何を望むかなんて、自分でもよくわかりません。わかるのは常に「今」です。
【理由③】やりたいことは変わる

今1番やりたいことがあるとして、それを長時間やったとします。
それが原因で、むしろ他のことに目移りしてしまうこともあるでしょう。いわゆる「飽き」が来ている状態です。
そうなると、1番やりたかったことが、2番にも3番にも降格します。
また、今までやりたいことリストになかったことが急にランクインしてくることもあります。
このように、「やりたいこと」なんて絶えず変化するものだと考えます。
事実、私はここ5年間で、趣味の第1位が3回変わっています。
今後も変わると思われますし、変わることを望んですらいます。
上記理由から、「FIRE後に何をするのか」の答えは「わかりません」となります。
まとめ
「FIRE後に何をするのか」という質問に対して「わかりません」と答える理由は以下の通りです。
- 明確に答えられない
- 「今やりたいこと」≠「FIRE後にやりたいこと」
- やりたいことは変わる
もう少し真面目に答えるとしても、方向性を示せる程度でしょう。
具体的な答え方はやはりできず、抽象的な答え方になってしまいます。
「FIRE後は何か創作をします!」みたいな感じです。
おそらく、聞いている人に対してのウケは悪いと思います。
また、自分を客観的に分析してみると、『未来を決めつけるほど、まだ「楽しさ」を知らない状態』なんだと思われます。
未知な楽しさが他にあるだろうし、それを見つけている最中だし、一生そんな状態を望んでいます。
「これだ!」と決めつけている状態はむしろ怖いなとも思います。
そこに集中しすぎてしまって、他が見えなくなってしまう恐れがあるためです。
だからこそ、FIRE後にすることなんて「わからない」という状態の方がむしろ理想的だと私は思うのですが、いかがでしょうか。
以上、終わりです。
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コメント
ついなんか立派なことをやらないといけないんじゃないか、そういう答えをしないといけないんじゃないかと考えてしまう。それはそもそも間違いであってすその時点で不自由になってしまう。